最大エントロピー法に基づくQCD 和則の解析

摘要

QCD和則はおおよそ30年前に開発され、それ以来ハドロンの様々な物理量を計算するために使われてきました。しかし、従来のQCD和則の解析では、スペクトル関数について「極+連続状態」という簡単な仮定をおく必要があり、この仮定が必ずしも妥当ではない場合への適用が困難でした。この間題を回避するために、我々はQCD和則の最大エントロピー法に基づく解析を提唱しました。本稿では、最大エントロピー法を用いたQCD和則の解析ではどの程度のことができるかを議論し、いくつかのチャンネルへの応用を紹介しようと思います。