筑波大学 研究基盤総合センター応用加速器部門(UTTAC) 研究機関報告

摘要

筑波大学研究基盤総合センター応用加速器部門(UTTAC)では、2015年末の稼働開始を目指して6MVタンデム加速器システムの整備を進めている。2015年7月に原子力規制委員会に提出した放射線発生装置の変更承認申請書が受理されており、現在は加速器周辺装置の最終整備として遮へい体の設置とモニタリングポスト及び放射線量中央監視盤の更新を進めている。また、2011年3月の震災で崩壊した12UDぺレトロン加速器については、2015年7月から10月までを廃止措置計画期間として、廃止措置に係わる作業を実施中である。また、変更承認申請において併せて管理区域の縮小を申請しており、12UDペレトロン加速器本体が設置されている加速器棟4階から7階の管理区域を解除する予定である。加速器廃止措置計画については、原子力規制委員会の指導のもとで、放射化物範囲の判断についてPHITSコード計算と実測により確認をおこなっている。6MVタンデム加速器の放射線発生装置の施設検査は11月末を予定しており、本格的な運用と実験課題募集の開始は2016年初めを見込んでいる。原子核実験関係の装置については、スぺクトログラフの旧式電流電源を理研より移管された電源に更新中である。また、ラムシフト型偏極イオン源についても整備がほぼ終了しており、年内に偏極イオンの生成試験を実施する予定である。