スケーラブル符号化におけるレイヤ間輝度相関を利用した輝度補償法

摘要

H.264／AVCのスケーラブル拡張方式SVCは，時間方向の輝度変化に対して高性能な動き予測をrn可能とする輝度補償機能をもつ．現在のSVCのPスライスでは，輝度変化補正に必要な輝度補償係数を符号化rnするExplicitモードの使用が規定され，スライスごとに同係数を割り当てる．この方法は，フラッシュ映像のよrnうに領域ごとに輝度変化が異なるシーンでは，輝度変化を十分に補正できない．細かい領域ごとに割り当てるこrnともできるが，その場合はオーバヘッドが膨大となってしまう．そこで本論文では，空間スケーラビリティをもrnつSVCの拡張レイヤ内Pスライスにおいて，小画像領域ごとに輝度補償係数を割り当て，かつ同係数を符号化rnしないImplicitモードによる輝度補償法を提案する．Implicitモードの実現には，符号化対象領域の輝度値の推rn定が課題となるが，提案手法ではSVCの各レイヤの輝度値の相関性を利用し，その課題を解決する．提案手法rnは，SVC参照エンコーダJSVMと比較して，最大9.52％の符号量削減を達成した．また，復号負荷増大を抑制rnする拡張方法も考案し，その手法ではJSVMと同程度の復号負荷で最大5.89％の符号量削減を実現した，