Globally Asynchronous Locally Synchronous Systemにおける非同期バスの一構成法

摘要

筆者らは，Globally Asynchronous Locally Synchronous (GALS)システムにおける非同期バスとして，バスを複数のセグメントに分割した上で環状に接続するringse gmented busを提案した.本論文では， ring segmented busにおけるセグメントの使用に関する競合を処理するアービタの構成法を提案している.ring segmented busでは，既存の非同期バスに比してデータ転送経路の構築処理が複雑となるので，アービタの構造も複雑化する.本論文のアービタでは，その出力信号が反転動作を繰り返すことに着目し，出力信号の状態の保持にトグルフリップフロップを採用することで，論理構造の簡略化を図っている.このァービタを用いてring segmented busに基づくGALSシステムを設計し，シミュレーシヨンにより動作を確認するとともに，速度性能や所要面積について定量的に評価している.