カタログ閲覧行動分析に基づく内装コーディネート支援システム

摘要

カタログでの作業が主流である内装コーディネートに着目し，人が楽しく簡単に操作しながら満足のいく素材を選択できるようなコーディネート支援システムの構築を目指した．目的は，従来のカタログ閲覧と同様に用意された素材集から数点候補を選び出すという知的創造活動の早期段階における支援である．システム構築にあたり，カタログ閲覧におけるコーディネート作業を分析し，時間見本法と思考発話法を用いて要求要素を決定した．検索インタフェースは，我々がこれまでに提案を行ってきた暖味な情報要求でも探索可能なConcentric Ring Viewを応用し，床材?壁紙?天井材?カーテンを組み合わせる内装コーディネート支援システムを実装した．システムの有効性を検証するために，8名の実験参加者に村し，従来手法であるカタログ利用時との比較を行うユーザビリティテストを実施した．実験タスクは，壁紙，床材，天井材，カーテンの4種類の素材選択し，コーディネートを行うことである．その結果，本システムは，カタログ利用時より，探索過程において思考を広げる機会を多く提供し，ユーザの思考を効果的に変化させるとともに，満足度の高いコーディネートを作成できることが分かった．