AOI Medical Academy

摘要

医療系専修学校の移転プロジェクト.敷地は椅玉県•深谷の駅前徒歩3分という好立地だったが，課題が大ぎぐふたつあった.ひとつ目の課題は「規模」である.移転前の学校は延床面積が2,610m~2あったのだが，移転先の敷地では許容容積一杯に建てても1,960m~2までしか建たない.医療系専修学校は医療法に基づく設置指針で必要諸室や大きさが厳しく定められており，それは概ね生徒数に応じて決まる.現況の生徒数で助成金を受けているためそれは維持したいとのことだった.つまり教育の規模は維持しつつ，建築の規模の発想を大胆に転換することが求められた.ふたつ目は「地方都巿における新しい建築のチヤレンジ」.移転前の建築は，鉄骨ラーメン+ALC外壁+アルミサッシポッ窓開口という，郊外都巿に多く見られるハコ建築の仕様だった.敷地周辺に建つ，ここ10年に建設された建物もすベて，経済合理性や施工合理性などから同様の仕様が無批判に選択されている.施主からは経済合理性は大事だが，街を元気にするインパクトのある設計をしてほしいとリクエストがあった.人口減少と東京への一極集中によって困難に直面する地方都巿に，新しい建築タイポロジーを提案することが求められていた.