等々力陸上競技場メインスタンド

摘要

「川崎巿等々力緑地」の中に位置する本スタジアム計画では，「外部に閉じた」コンクリート塊のようなスタジアムではなく，公園に「開かれ」「繋がる」スタジアムづくりを目指した.繋がりの表現として,公園口から競技場に向かう軸線が，内部に誘われていく様子を素直に大屋根の形態に表した.今回は一期計画だが，将来計画においては，1枚の「ビッグ•フラッグ(大応援旗)」のような大屋根がスタジアムを取り巻ぐフラッグの始点部は大きく開かれた「ホーム•ゲ_ト」となり，観客を迎え入れる.スタンド前面には開放的なデッキ空間を設けた.柔らかな曲線を用い，ヒューマンスケールにも配慮している.デッキには緑化を施し，緑の絮がりをっくる.周囲の住宅地に配慮し，できるだけ高さを抑えた大屋根の軒裏には，再生木材を使用した.公園に馴染む柔らかな表情を見せている.