GIR接合によるCLT小規模オフィス

摘要

CLTの普及に期待される建築として，国土交通省による「平成28年度サステナブル建築物等先導事業（木造先導型）」に選ばれた「日本エコシステム浜松事業所」.木質部材に穴を開けて鋼棒を入れ樹脂接着剤を注入して部材を接合するGIR (グルード•イン• ロッド）を用いたCLT建築の実験棟として建設され，GIR接合とクロスXマーク金物接合や引きボルト接合との加工性•施工性の比較検証，金物部分のヒートブリッジ（熱橋）の状況を把握するための接合部周辺の温湿度変化の測定，CLT表面の溫度測定など，7年間かけてデータを蓄積して検証していぐ.今回は，「日本エコシステム浜松事業所」を設計した西井都巿連築設計事務所の西井信幸氏と青山修三氏，実験検証のアドバイザーを務める芝浦工業大学建築学部建築学科特任講師の青島啓太氏，構造設計を担当したSMB建材木構造建築部技術チームの伊藤博之氏にGIR接合を用いたCLTパネルの特徴を伺った.