世界を驚かせた日本のエンジニアリング見えてきた2020年、そしてその先の10年へ

摘要

「ウチのデモは他とは違いますよ、ガチだから」日産の飯島エンジニアは、こう切り出した。デモとは2015年の東京モーターショー開催中に行なわれた、同社による自動運転車の公開実験のことだ。この時、リーフをべースとした自動運転の実験車は東京モーターショーの会場のある有明をスタートして、17kmの行程を自動運転で走り切る。同車にはメディア関係者も同乗、その様子の一部始終が完全公開された。この実験車はアクセル、ブレーキ、そしてハンドル操作など、運転に必要なすべての動作が、車載された自動運転用の車載コンピューターによる自律制御だった。ここまでは、近年目にする機会が増えたメーカーなどによる自動運転車の成果発表とさほど変わらない。では何が"違う"のか。