日本共産党の本質―革命の非平和的移行の可能性

摘要

先の七月十日開票の第二九回参議院選挙では、自公与党が改選議席の過半数確保に成功し、改憲派の議席も改憲発議に必要な三分の二に達する他、二七年ぶりに自民党の議席の単独過半数確保(投票後の無所属二名の入党を含む)が成功した。反面、民進党は衰退し、共産党は伸び悩んだ。野党共闘の民共路線は、最大の目標であった改憲勢力の三分の二の議席阻止に失敗したのであるから、与党の自公路線なかんずく自民党の大勝利ということができよう。安倍政権にとっても今回の参院選を含めて四回の国政選挙に連続勝利した訳で政権の基盤はいよいよ強固になった。