護衛艦増勢や固定翼機増勢より優る水上戦力強化策: 海自'艦載ヘリ'重点増強案

摘要

海自の任務は一方的に拡大している。二〇〇〇年代以降はインド洋への派遣が常態化し、中国との対峙でも最前線の立場にある。急成長した中国艦隊への対応だけではなく、資源開発や漁業という中国海洋進出の把握も期待されており、領域周辺の監視も重視されるようになっている。中間線地先の中国側ガス田監視や、商船等の行動確認がそれである。しかし、任務増大に見合う戦力強化はない。財政問題から平時の防衛予算拡充は不可能である。また、防衛予算内での分配も硬直化しており、陸海空配分比が改善する見込みはない。耐用年数延長での戦力増加を計画しているが、それに見合った人員や予算の強化は見込めない。