明治学院大学図書館の貴重書: へボンの仕事と貴重書コレクション

摘要

明治学院の初代総理J.C.へボン(James Curtis Hepburn， 1815-1911)は，ヘボン式ローマ字の考案 者として知られ，医師，学者，教育者，伝道者と さまざまな活動をしました。1859(安政6)年，米 国より夫人とともに来日し，1892(明治25)年に帰 国するまでの33年間，幕末から明治の激動の口本 で，新しい時代を創る多くの仕事をしてきました。 ヘボンの信念とその仕事の成果は，明治学院大学 の学びの精神につながり，図書館に所蔵する貴重 書群を意味づけるものとなっています。 明治学院の創設は，1863 (文久3)年，ヘボン夫 妻が横浜にへボン塾を本格的に開設，英学の教育 活動を開始した時としています。このときへボン はすでに『和英語林集成』の編幕にとりかかって います。これは日本初の和英辞書であり，見出し 語のローマ字記載と日本語記載，品詞，活用形，類語，使用例を収録しています。明治学院大学図 書館ではへボンによる手稿を所蔵しています。