英国における列車遅延時の運賃払い戾し制度について

摘要

英国は鉄道発祥の国であるが、鉄道への投資が長らく抑制されてきた影響もあり、現在鉄道技術やサービスで世界をリードしているとは言い難いのが現状である。実際に英国で鉄道を利用する際、悪天候や信号トラブルなどの理由により突然の運休や遅延に遭遇することも少なくない。英国において鉄道の定時運行率はPublic Performance Measureという指標で管理されているが、2002年度以降改善が進んだものの、ここ5年ほどは90%前後ではあるが若干の悪化傾向にある（グラフ）。