首都高速道路の大規模更新: 社会的認識の醸成に向けて

摘要

延長301.3km、40年以上経過した構造物が約3割(100km)、30年以上は約5割(約145km)に達する首都高速道路はそのほとんどが橋梁やトンネルなどの構造物であり、メンテナンスにはきめ細かな対応が求められる(図1)。1日約100万台の車に利用され、大型車の交通も非常に多く、過酷な使用状況による損傷は年々増加するー方となっている。構造物は、現在実施している補修により当面の安全性は確保できるものの、長期にわたつて健全に保っための補修費用は将来飛躍的に増大していくことが予想される。