衛星地球観測データ利用の基盤技術:　JAXA地球観測研究センターの紹介

摘要

地球規模の気候変動や環境変動に対応するため、リモートセンシング技術を用いて地球表面を短時間に均一の精度で繰り返し観測する地球観測衛星は重要かつ不可欠な情報収集手段である。宇宙航空研究開発機構(JAXA)地球観測研究センター(EORC)が取り扱うのは、この衛星が観測したデータである。EORCは、JAXAの一部局として1995年に発足した。この頃、JAXAは技術習得期を脱し衛星分野でも地球観測プラットフォーム技術衛星ADEOS(1996年打ち上げ)など一連の世界最先端の地球観測衛星/センサの開発を進めていた。これと並行してデータの処理解析手法の研究開発も進めるためにEORCが設立された。