産業応用フォーラム「高速道路における交通管制システムのあり方」

摘要

道路交通の安全，円滑，快適性を確保するため，交通管制システムが果たすべき役割は大きなものとなっています。道路利用者への情報提供においては，ITのめざましい進歩により，カーナビや携帯電話等のモバイル機器を対象とした個々人の目的に合わせた情報提供の方法も開発され，従来のインフラ設備からの公共性の高い情報提供が中心であった時代から情報提供の多様化が進むものと考えられます。このような背景や状況を踏まえた交通管制システムを核とする情報提供は，従来からの目的に加え道路利用者の利用促進を目的とした高度なサービスと位置付けられます。その実現のためには，最新技術を活用した拡張性や信頼性の高いシステムが要求されるとともに，交通事故死亡者のゼロ化，高齢化，国際化，地域振興，環境等の社会的ニーズと道路利用者のニーズに的確に応えることが重要となります。電気学会高速道路における新交通管制システムのあり方調查専門委員会では，このような背景を踏まえ，交通管制システムの現状を調査するとともに，交通管制システムの問題点や課題の調査を行い，道路利用者や道路管理者が将来に望む交通管制システムのあり方について検討いたしました。本講習会では，これらの調査検討結果についてご報告いたします。今後の技術開発や道路管理の一助となる内容かと思いますので，皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。