送電用ケーブルシステムの現状と技術動向調査専門委員会

摘要

送電用ケーブルに関する技術は，電力需要の増加に伴う電力設備の新増設を背景とし，安全性と信頼性をベースに，高電圧化や大電流化へ対応するとともに，構造の簡素化や低損失化，コンパクト化などへの改善により発展してきた。近年，省電力機器の導入拡大や人口減少などによる電力需要の飽和傾向，設備の高経年化の進展など電力設備は新規増設から高経年設備の更新へと軸足が変化しており，さらに送電系統の広域連系の重要性や電源の多様化(太陽光，風力など)·分散化に伴う新規電源と既設送電系統との接続ニーズが高まっており，送電用ケーブルシステムの更なる技術革新が期待されている。