ALC下地に対する機械的固定工法防水層の固定部分の耐疲労性

摘要

固定用アンカー（以降、アンカーと示す。）類を用いて防水層を下地に留めつける機械的固定工法は、基本的には乾式工法であり、接着工法に比べて作業環境や下地の影響を受けにくいという特徴を持っている。特に改修工事では、既存の防水層や押え層を撤去せずに新たな防水層施工が可能であることから、非常に好まれて使用されるようになっている。一方、この工法による防水層には、従来にも増して強風時の安全性確保が求められる。強い風が防水層面を走ると、吸い上げ力が発生し、図1に示すように上方への力が作用する。さらに防水層はフラッタリングを起こすため、多数回の繰り返しの疲労を受ける。