高性能硬質ポリウレタンフォームにより小型・軽量化した座屈拘束ブレース

摘要

1995年の阪神・淡路大震災では、死者の多数が建築物等の倒壊による圧死であると推定され、この約8割が住宅において発生している。この主な原因として、ブレースが付いていない、または有効に機能しなかったことなどが挙げられる。建築構造物の地震時のエネルギーを効率よく吸収する耐震・制振部材の一つに座屈拘束ブレースがある。しかし、中高層建築物には多く使用されているが、低層建築物を対象として小型・軽量化を図ったものは、まだ技術開発されていないのが現状である。この座屈拘束プレースを住宅などの低層建築物にも適用させるため、拘束材の充填材料として、軽量で強度にすぐれ、かつ制振効果もある高性能硬質ポリウレタンフォーム（以下、ウレタンと呼ぶ）を用いることを考えた。