地中熱ヒートポンプシステムの全電化熱源における最適運転モードに関する研究: 病院における実施例

摘要

近年地球温暖化対策並びにヒートアイランド対策の観点から，地中rn熱利用冷暖房システムが着目されている。本報は，リハビリテーショrnンに特化した延床面積約14000m~2の病院の全電化熱源システムに組rnみ込まれた地中熱ヒートポンプ（GSHP）の稀要を示している。GSHPrnは，夏季夜間に給湯補給水を38℃程度まで予熱し，続いて給湯用空rn冷ヒートポンプで60℃まで昇温している。また，夏季昼間はGSHPrnを冷房運転しており，土壌の蓄熱効果を逆手にとって利用している。rnさらに，冬季は床暖房系統の温水を350Cに下げ，GSHPのみで供給rnするなど，年間を通じてCOPを高める工夫が見られる。rnしかし，GSHPの供給熱量（150MWh）は，病院全体の熱需要rn（4222MWh）の約3.6%であり，GSHPは補助熱源的位置づけとなっrnている。今後は，実測を通じた検証と共に，病院等の主要熱源としてrn採用できる地中熱ヒートポンプシステムの開発・研究が望まれる。