実存する低強度コンクリート学校校舎における床スラブ打ち継ぎ部のせん断強度に関する現場実験

摘要

構造耐震指標Isが0.4程度の既存RC校舎に対して，建物外側にrnRC骨組を増設して相当のせん断力を負担ざせる耐震補強を計画したrnが，床スラブのコンクリート圧縮強度が7.8N/mm~2と非常に低いため，rn床スラブの打ち継ぎ面における直接せん断力の伝達可能性を現場実験rnによって確認した，という報告である。低強度コンクリート建物を耐rn震補強する際には常に問題となる，アンカー筋による接合部分の直接rnせん断強度を，現物を用いた現場実験によって確認した点は大いに評rn価できるし，敬意も表したい。しかし，厚さ130mmのスラブに，底rn部が拡張する金属系のあと施工アンカーを打ち込んで大丈夫か。せんrn断すべり破壊の終局強度を評価するために耐震改修指針（建防協）のrnRC柱用パンチングシア耐力評価式を準用したが，このような低強度rnコンクリートに対してそもそも適用できるのか（実際，負方向の実験rn耐力は計算値を下回った），などの疑問も感じた。