耐震診断結果に基づく北海道の既存RC造建築物の実測コンクリート強度及び地震被害予測

摘要

本報告は北海道内の既存鉄筋コンクリート造建物約700棟の耐震診rn断結果を収集し，これに基づいて道内の建物の基本的な耐震性能の特rn性や現在進められている耐震化対策の傾向，またこれによる耐震性能rnの変化などを確率・統計的に分析したものである。この種の分析・研rn究ではその前提としてデータの量的な蓄積はもとより，それらの質的rn吟味・分析を要し，筆者らの地道な作業・努力に敬意を表したい。本rn報告では，耐震補強による地震被害率の低減効果が検討されており，rnこの結果は現在展開されている耐震化対策による効果を定量的に評価rnし，防災対策の従来の成果の確認や今後の方向性を議論するための指rn標として有効であるとともに，これらを将来の地震発生時に検証する，rnあるいは今後の耐震診断手法の高度化・高精度化を図る上での基礎rnデータとして貴重な情報である。この種の検討が他の地域においてもrn同様に展開されデータが蓄積されることを期待したい。