災害時における中遠距離被害情報収集システムに関する研究

摘要

We have developed the system to collect disaster information quickly and effectively and executed three experiments. The system can collect the fire damage and the building damage from a high altitude with a laser range finder. This system has the following features: 1) The system can measure the position of the damage place from a high altitude. 2) Investigator's safety can be secured from a fire and the secondary disaster. 3) Damage information at large areas can be collected at short time. 4) It is possible to use it from motorcycle, car, and helicopter. We applied the system to three experiments, and confirmed its validity and effectiveness.%中央防災会議の報告によれば，首都直下地震が発生した場合，最悪 のケースとして65万棟もの建物が焼失するとされている。このような 大地震の場合に，複数の出火点をいち早く検知し，適切な消防活動を 行うことは重要である。本システムにより短時間に出火点や被災建物 の位置を同定できれば適切な緊急対応が可能となろう。ただし，本シ ステムが威力を発揮するためには，対象地城では低層ないし中層建物 がほとんどで，消防署などの防災機関の建物が高層であることなどの 条件も必要である。また，地震後にシステムが立ち上がるのではなく， 通常から用いられていることも必要であろう。実用化には克服すべき 課題もいくつか残されているが，今後，監視カメラや延焼予測システ ムなどと連動させることにより，より総合的な防災情報システムへと 進化することを期待している。