神戸市エコロジー建築の環境効果及び維持管理に関する追跡調査とその考察

摘要

我が国では1990年代のエコロジー建築揺藍期を経て総合的概念が整 理・実施されたが，神戸市は自治体としてその先導的役割を果たしてきた。 しかし，その後CASBEEの研究開発等に見られるように，環境性能を 定性的なものも含めて定量化・可視化する試みがライフサイクル全般に わたってなされ，既に全国的普及の段階に達している。 特に，設計段階で導入された「エコロジー建築技術」の運用段階にお ける実性能・効果に閲し，維持管理体制や利用者への周知を含めた事後 検証の重要性が指摘され，今後の大きな課題である。 従って，本論文の目的とする追跡調査とその考察の意味は大きいが， 以下の点をさらに留意されたい。 1）既往の調査研究のレビューと本論の位置づけ 2）個々の導入技術に関するより深い考察の展開と，より具体性のある提案 3）エコロジー技術を導入した事業者，設計者の事後検証への関与のあり方 4）BEMSをはじめとする定量的な事後検証の方法論に関する展望。%Kobe-city government has made an effort to adopt ecological architecture methods into public buildings from 15 years ago. As result, many ecological buildings have been constructed, but environmental effect and maintenance conditions of those ecological architecture methods aren't made clear enough. So we have carried out the survey about those matters by questionnaire's papers and hearings to the caretakers of those public buildings. In this paper, we report the results and its study.