火災室に隣接する択抜空間の煙流動性状に関する模型実験

摘要

The purpose of this study is clarifying the basic characteristics of the smoke movement and opening jet plume in atrium next to fire room. Authors carried out the experiments about the fire smoke movement of fire source with 1/3 scale two rooms. The main findings are as follows. Flow rate of the opening jet plume has high correlation with the smoke layer height of atrium. And it increases as the rise distance to the smoke layer height becomes long.%火災室に隣接して吹抜空間がある場合，火災室開口部から流出する開口噴流と，空気巻き込みを伴う開口部噴流プリュームについては，出火熱源に相当する開口部が鉛直面内にあること，噴出が中性帯の上部からとなり，開口の縦横比の違いの影響も出るなど，火源上の火災プリュームの予測に比べ複雑である。本研究ではガス分析法を用いて，火災室開口部からの開口噴流量及び吹抜空間での空気巻き込みを伴う開口部噴流プリューム流量を正確に測定することを可能とした。この測定の結果，火災室の煙層降下高さや開口噴流量は，吹抜空間の排煙条件には関係しないなど，火災室開口部の幅，吹抜空間天井高さ，火源寸法，吹抜空間排煙条件の違いによって生じる煙層高さ及び開口噴流プリュームの空気巻き込み量などの特性データが得られた事は貴重である。今後は，火瀬上の火災プリューム予測式のように，簡便な開口噴流プリューム予測式が導かれることを期待したい。