小型コンクリートュニットと各種充填材を用いたRM組積体の圧縮性状

摘要

The authors have been developing low-rise reinforced concrete masonry buildings with the wall thickness of 150mm, for the purpose of the increase of inner space of buildings, the decrease of building weight, and the usage of the standard building module of 300mm. In order to realize the buildings, compressive behaviors of fully grouted masonry prisms, using small-size concrete units with a strength of 40N/mm~2 class and various grout materials with a strength more than 50N/mm~2, were investigated. The used materials are concrete, mortar and non-shrink grouts with or without aggregate.%鉄筋コンクリート組稱造（RM造）建築物は，従来，厚さ200mmを基本としたユニットを用いて構成されている。これに対し，著者等は，工法，意匠計画的に利点の多い小型ユニットに着目したRM造の開発を進めている。本報告は，厚さ150mmの新しいコンクリートュニットを用いたモルタル目地構法および打込み目地構法によるRM組積体の圧縮性状に関するものである。充填材として，コンクリートのみならず，モルタル，無収縮グラウト等を用いた場合の圧縮性状を実験により示している。また，構造設計に必要なそれらRM組積体のヤング係数，ポアソン比，圧縮強度の評価手法を示している。壁厚を150mmとするRM造は，従来のものに比べ，居住スペースの増加，躯体重量の低減，建具•サッシュ等の規格品の採用が見込まれ，より経済的で，機密性，耐震性，耐火性に優れたRM造建築物の普及につながるものと期待される。