小学校増築事業における発注者による児童参加手法の有効性と課題

摘要

The purpose of this report is, through the case of Akaike Elementary School extension work, considering the effectiveness and the problems the user participation led by the orderer brings in the stage of planning and construction. This aims at developing the method practicable with small number of staff in order to avoid declining the user participation for fear of increasing the orderer's workload.%公共建築の計画への利用者参加は色々実践され，学校建築は児童·生徒·学生·教師が建築への関心と良い学習体験と記憶を作る機会である。本報告は，小規模増築工事への小学生参加を，5階の増築という特徴からトイレとワークスペースにテーマを絞り，負担軽減の小人数の休み時間の参加と施工段階への参加，大学研究員の会主導が特徴である。工事完了後の児童調査結果から，3年生以上の全体で「工事質問コーナー」，6年生はこの字年対象の「現場見学会」の興味が最多で，工事への児童の質問に応える事と実際に現場を見る「参加の大切さ」が示され，他学年の現場見学会への参加で調査結果も変ったと思われる。参加後の建物への愛着や記憶は，児童の参加意識で変わり，教師の工事完了直前内覧会と発表会と祝う会等効果を拡げる工夫はあるが，小人数の参加で効果は限定的である。しかし多忙な学校·設計者·施工者等の日常的な体制での実施は一つの挑戦と言える。