不燃化推進特定整備地区における建替え助成制度の設定と運用

摘要

This paper explores implementation of the rebuilding furtherance specific district for fireproof in Tokyo. The furtherance has a tendency toward furtherance of house demolition differ greatly, furtherance of design cost set standard operation. Also, there are cases the furtherance house demolition and design cost were applied separately, they were integrated. In addition, there was also a unique operation add on the amount to furtherance of housing rehabilitation.%本研究は，東京都の不燃化推進特定整備地区制度を対象に，建て替え助成制度の設定•運用方針，実際の助成適用の傾向，建替え動向について，丁寧なヒアリング調査と資料整理によりその特徵を明らかにしており，密集市街地整備における建て替え助成制度の実態を明らかにした点において，意義ある研究といえる。しかし，適用件数の多い区でも年間50～60件程度の実績で，助成制度の活用による不燃領域率の向上が2～3%/年という実態は，ヒアリング調査でも自然更新の範囲との意見が聞かれたとおり，市街地全体に対する効果に対する精査が必要であると考えられる。結論として，地区の特性や状況に応じたきめ細かな運用が提案されている力そのことによってどの程度適用件数が増加する可能性があるのか，さらに市街地としての安全性はどの程度向上するのか，制度本来の目的に立ち返って考察を深めることで，より意義ある研究となると考えられ，今後に期待したい。