2021年度の鉄道総研の事業計画

摘要

2020年は、1月下旬からの新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、鉄道事業は過去に類を見ない大変厳しい状況となった。各社とも利用者数が大幅に減少する中、AIなどのデジタル技術を活用した無人化、省人化といった鉄道システムの革新が喫緊の課題となった。加えて、令和2年7月豪雨では、九州地方を中心に多くの線区が被災した。これらの状況に対応するためには、関連する分野の研究開発のスピードアツプが求められている。鉄道総研では、2020年度からスター卜した5か年の基本計画である「RESEARCH2025」に基づき、「鉄道の将来に向けた研究開発」、「実用的な技術開発」、「鉄道の基礎研究」を着実に実施し、鉄道事業者への早期の成果の提供を目指す。本稿は、2021年度の事業計画の概要について紹介する。