インド幹線貨物鉄道建設事業における新型コロナ感染症対策

摘要

日本の政府開発援助(ODA)事業として、独立行政法人国際協力機構(JICA)からの円借款により2013年8月からインド国で幹線貨物鉄道(DFC)の建設事業注1)(以下、「DFC事業」)、が実施されている。同国で新型コロナウイルス(以下、「新型コロナ」)の感染者が確認されたのは2020年1月末であり、その後、新型コロナの猛威は瞬く間に当該事業実施地域に拡がり、インド国政府が発令した3月下旬から約2ヶ月半の間にロックダウン(都市封鎖·移動禁止令)により工事を中断することを強いられる事態となった。本稿では、DFC事業で実施されている、新型コロナの感染症対策について報告する。