セクレチン

摘要

セクレチンは十二指腸や空腸の一部の粘膜に存在するセクレチン細胞(S細胞)で産生され，分泌顆粒に蓄えられた後,血中に放出される消化管ホルモンである.膵外分泌刺激(水•重炭酸塩)作用がある.臨床的には,セクレチンの血清濃度そのものを測定することの診断的意義というよりも,慢性膵炎やガストリノーマなどに対して行われる,セクレチンの静注投与によるセクレチン試験としての意義のほうが大きい.