膿疱

摘要

1. 水溶性の内容物からなる丘疹を水疱といい，その内容が膿からなる水疱を膿疱という. 2. 膿は白血球と崩壊した組織からなる液体であり，何らかの原因で炎症反応が惹起され， 白血球が局所に遊走すると形成される. 3. 膿疱をみたら感染性か無菌性かを鑑別する. 4. 膿疱を生じる皮膚疾患は多岐にわたるが，年齢，全身状態，膿疱の分布や経過が診断の助けとなる. 5. 感染症の鑑別には，病変部の炎症の四徴候（発熱，疼痛，発赤.腫脹)，直接鏡検，スヮブ培養，血算，血清抗体価が有用である.また，薬疹は必ず念頭に置き，患者の服薬状況を可能な限り把握したい.