筋痛: 2.高齢者で筋痛とこわばり，微熱で発症し，赤沈の亢進，CRP高値を呈したが，少量ステロイド療法で劇的に効果を示すことがある

摘要

74歳，女性．主訴：肩，上腕，大腿部の筋痛とこわばり．既往歴：65歳時白内障手術．現病歴として2ヵ月前より食欲が低下し，1ヵ月半前より手・肘・肩の関節痛，肩甲部，上腕の筋痛とこわばりが出現した．症状は起床時から午前中に強かった．1ヵ月前より37～37.5℃の微熱を認め，大腿部の筋痛も出現し，近医を受診した．高齢発症の早期関節リウマチ（rheumatoid arthritis：RA）などが疑われ，消炎鎮痛薬を投与された．しかし，大腿部，腰部の筋痛が増悪し，起床も困難となったため，当科を受診した．