炎症性腸疾患

摘要

炎症性腸疾患は大腸および小腸の粘膜に慢性の炎症を認める原因不明の疾患の総称であり，狭義にはクローン病と潰瘍性大腸炎が含まれる．クローン病は，消化管のどの部位にも起こりうる原因不明の肉芽腫性炎症性疾患である．主要所見として，A.縦走潰瘍，B.敷石像，C.非乾酪性類上皮細胞肉芽腫，副所見として，①縦列する不整形潰瘍またはアフタ，②上部消化管と下部消化管の両者に認められる不整形潰瘍またはアフタのうち．主要所見のAまたはBを有するもの．