腎性貧血の管理-至適Hb値と鉄剤の功罪

摘要

1.recombinant EPO （rHuEPO）の大量精製が実現化され，腎性貧血に対しrnて積極的な治療介入が可能になり患者QOLは大幅に改善されたが，いrnまだ解決されるべき問題が多い．rn2.腎性貧血の積極的治療介入の意義は，腎および生命予後に非常に重要なrnためである．rn3.至適Hb値の実現には，それに要するrHuEPOの投与量も慎重に考えrnる必要がある．rn4.本邦の透析患者において，維持Hb値が欧米に比し低いにもかかわらずrn生命予後がよい背景には，鉄剤使用量がきわめて低いことが考慮されrnる．腎性貧血患者の背景にある鉄代謝異常により，鉄剤の投与は過剰にrnなりやすく，それがさまざまな問題を惹起している可能性があり，投与rn量は慎重に検討されるべきである．