膠原病の疾患感受性遺伝子

摘要

1.膠原病の多くは遺伝・環境国子により発症する多因子疾患であるが，HLA 多型が最大の遺伝因子である．2.ゲノムワイド関連解析（GWAS）によって，多くの疾患感受性遺伝子が明らかになったが，その多くば‘ありふれた”多型（commonvariant）が原因となっている．3.これらの多型は，疾患特異的なものと複数の疾患で共通のものが存在し，その組み合わせによって各疾患の感受性が規定されている.4.疾患感受性においては，“まれな”変異（rarevariant）の重要性も示唆されており，次世代シークエンサーによる探索が始まっている.5.今後，疾患感受性遺伝子多型を用いた，重症度などの病態予測モデルの樹立が期待される．