ソフトウェア工学の過去，現在，末来

摘要

鵜林(司会)：本日は本特集の座談会~(☆1)にお集まりいただき大変ありがとうございます.1977年にソフトウェア工学研究会(以降，SIGSE)が設立されてから今年で40周年になります.2008年にライプツィヒで　ICSE(InternationalConferenceonSoftwareEngineering，ソフトウェア工学研究の最難関国際会議)が開催された際にNATO会議(北大西洋条約機構の科学委員会が主催したもので，ソフトウェア工学という名を初めて冠した会議)40周年の企画がありました.NATO会議がドイツのガーミッシュで開かれたのが1968年で，その40周年を祝うという趣旨でした~(☆2).我々からすると教科書に出てくるような方々が多数参加されていました.40周年は30周年や50周年と比べるとちょっと中途半端な感がありますが，実は1つの学問分野を生み出した世代が後輩世代に大切なバトンを渡す大きな節目ではないでしょうか.本日は40年間の研究会活動を振り返るとともに，50周年に向けてこれからの10年をどのように過ごすべきかについて，ざっくばらんに意見交換させていただけたらと思います.