容量装荷スタブを用いたUWB帯域通過フィルタ及びその小型化

摘要

容量装荷スタブを用いたUWB（Ultra-wideband）帯域通過フィルタを開発した．容量装荷スタブ をUWBの帯域通過フィルタに使用するため，容量装荷スタブのもつ基本特性を理論と実験にて検討を行った． この結果,実験値と伝送線路理論による共振周波数が誤差2%以内で一致する容量装荷スタブの等価回路モデル を提案することができた.この等価回路モデルを使用することで，1番目と2番目の減衰極を設計することが可 能となった.この結果，容量装荷スタブを用いた1段構成と2段構成のUWB帯域通過フィルタの設計を行い,実験と伝送線路理論による伝送特性が良好に一致し，FCCの規定する通過帯域を満たす特性が得られた（挿入損 0.38dB, 郡遅延0.15ns）.加えて更なる小型化として，スタブ間の伝送路を折り曲げる構造について実験を行い， 直線構造と同様な特性が得られた（挿入損0.2dB，郡遅延0.13ns）．折曲げ構造にすることで，基板長16mm のところを9.4mmで実現することができた.この効果によって共振器間の接続伝送路を約40%短縮した．