二次元envelope LOD－FDTD法の数値分散性評価

摘要

あらまし　本研究では，陰的な電磁界解析手法であるenvelope loca11y one－dimensional FDTD（eLOD）法に着目し，二次元領域においてその数値分散性を評価した．eLOD法は近年着日されているlocally one－dimensional FDTD（LOD－FDTD）法の包路線型解法である．我々は安定性解析を用いてeLOD法の理論的な数値分敵性を示し，LOD－FDTD法と比較，評価した．また，実際の数値実験における実験的な数値分散性の一例を示し，理論的な数値分散性の解析結果と比較した．理論的な数値分散性評価の結果，挟帯域な数値実験においてeLOD法の方が計算時間，数値分散性誤差においてLOD－FDTD法よりも有効な電磁界解析手法であることが明らかにされた．実験的な数値分散性評価の結果，その位相速度の相対誤差は理論的なものと比較して数倍の差に収まったことから，理論的な数値分散性評価の妥当性を示した．