電波吸収パーティションを用いた屋内伝搬環境の改善に関する一検討

摘要

無線LAN等，屋内における無線通信環境を改善する方法として，電波吸収体の使用が検討されてrnいる．本論文では，反射係数，透過係数が-10dB程度の汎用の一層構造の電波吸収シートで構成した，設置にrn自由度が見込める自立型電波吸収パーティションの使用を提案し，それによる電波環境改善の有効性について検rn討を行った．無線LANのIEEE802.11b規格に利用されている周波数2.45GHzにおいて，実際の部屋で電波rn伝搬実験を行った結果，本電波吸収パーティション設置による遅延スプレッドの改善効果を確認した．また，レrnイトレース法をもとに電波伝搬数値計算プログラムを作成し，パーティションの寸法，反射・透過係数，設置位rn置に対する電波伝搬環境の改善効果を解析的に検討した．その結果，パーティションの寸法についてはある大きrnさで収束してしまうが，大きければ大きいほど効果が高く，反射・透過係数については-10dB程度でも効果はrn十分に得られ，設置位置については部屋の端よりも中央にすると効果が高くなることが分かった．