10G級PONに向けたN:M PONプロテクション方式

摘要

PONの装置故障や光ファイバ断に備えたPONプロテクションにおいて，従来の1:1方式では正常時に不稼動な冗長装置を要したり冗長化に伴うユーザ当りのコストが倍増する等の課題があった．本論文では，負荷分散方式として知られるN:M方式をPONに適用したN:M PONプロテクション方式による解決を提案する．そして，本方式で用いる光スイッチに関してコスト面及び信頼性面での最適化検討を行い，自己保持型の三次元型光スイッチが最適であることを示す．また，従来の1:1プロテクション方式と本方式のコスト比較を行い，各方式の適用領域について分析する．更に，切換時におけるONUのリンク断条件に着目し，本方式において高速切換を実現するための検討を行う．