リボジトリとCASEツールによる情報システム開発方法論と適用効果

摘要

1978年に発表されたR.L.ノーランのステージ理論以降，比較的安定したデータモデルを情報生産の基盤とするデータ中心アプローチの思想は，ほぼ定着したと言っても過言ではない．当社にあっても，1989年に親会社である株式会社丹青社の基幹システム再構築を計的としたプロジェクトの発足が，概念データモデル構築の契機となった．当時は，IBM社のAD/CYCLEが発売された程度で，メインフレームのもとで稼働する統合的なリボジトリやリボジトリ定義情報を下流工程に継承し，ソフトウェア製品としての画面や帳票を生産するすべが無かった．