本稿では,尤度ヒストグラムと呼ばれる複数のセンサごとに求めた尤度を累積したヒストグラムを特徴量とする記述子を提案し,これを用いてその日が正常に稼働した日(正常日)であるか,あるいは異常を起こした日(異常日)であるのかをSupport Vector Machine(SVM)でクラス分類する方法を提案する.このヒストグラムを求めるために,まずガウス関数を用いてセンサごと・時刻ごとのモデルを構築する.次に,各時刻でモデルごと(センサごと)に尤度を計算し,それらの累積値を投票数にもつヒストグラムを作成する.さらに,ヒストグラムを時間階層化(ピラミッド化)することで,異常検知の精度改善を試みる.これらの記述子を用いることで,One class の分類器以外の分類器による正常日,異常日の分類が可能となる.実際に稼働している精密機器のセンサデータを用いた実験により,提案手法の有効性を管理図と比較しながら検証する.%This paper proposes a descriptor for multiple sensor sequences called likelihood histogram. In our descriptor, models are formed for individual sensors on each time using the Gaussian function. Through voting sensor values to them at each time, we obtain a histogram whose number of bins is equal to that of sensors. By using our descriptor, we can classify normal and fault days by commonly used classifiers such as support vector machine.
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