脊椎構造解析による骨粗鬆症診断支援アルゴリズム

摘要

The patients of osteoporosis comprised of about11 million people in Japan and it is one of the problems the aging society has. In order to prevent the osteoporosis, it is necessary to do early detection and treatment. Multi-slice CT technology has been improving three dimensional (3-D) image analysis with higher body axis resolution and shorter scan time. The 3-D image analysis using multi-slice CT images of thoracic vertebra can be used as a support to diagnose osteoporosis and at the same time can be used for lung cancer screening which may lead to early detection. We develop automatic extraction algorithm of vertebra, and the analysis algorithm of the vertebral body using shape analysis and a bone density measurement for the diagnosis of osteoporosis.%骨粗鬆症は人口の急速な高齢化に伴い罹患者が年々増加しており，日本での骨粗鬆症の罹患者は約1100万人と推定されている.これは寝たきり状態や慢性腰痛の原因となることから，高齢化社会が抱える問題の1つとなっており，骨粗鬆症の予防対策が医療のみならず社会的にも重要な課題となっている.骨の健康を保つ必要性は男女とも同じであり，すべての年齢を通じて骨粗鬆症を予防することが必要である.マルチスライスCTの登場 によって海綿骨の詳細な解析が可能となった.骨粗鬆症の診断•治療への有効性が高まっており，そのための診断支援システムの開発が期待されている.肺がん検診においてもマルチスライスCT画像が用いられるようになつてき た.これらの画像には，胸椎•腰椎の情報が含まれていることから，CT検診時に骨粗鬆症の診断を行えば，検診者にとつて負担を軽減できる.マルチスライスCT画像は大量の画像で構成されるため医師への負担が大きい.そこで 本研究では，胸部マルチスライスCT画像を用いて脊椎を自動的に抽出し，脊椎中心軸に沿った構造解析を行うこと によつて椎体の分離を行い，椎体の形状測定による椎体骨折の検出と骨密度測定によつて骨粗鬆症の疑いを提示す る診断支援アルゴリズムを提案する.