二次割当問題のための同期更新指数減衰カオスタブーサーチにおけるニューロンの内部状態値の飽和の影響

摘要

並列ハードウェアシステムにより二次割当問題を高速に解くために，ニューロンの状態を同期更新させる同期更新指数減衰カオスタブーサーチが提案されている.しかし，これまでの同期更新アルゴリズムでは，アルゴリズムの並列化に重点をおいており，ハードウェア特有の制限などは考慮されていない.そこで，本論文では，ハードウェアの制限の1つであるニューロンの内部状態値の飽和について，シミュレーションによりその影響を評価する.その結果，内部状態値の飽和があってもパラメータを適切にチューニングすることにより，従来法と同様の解採索性能を示すことが明らかとなった.%In order to solve the quadratic assignment problem with a parallel hardware system, an exponential chaotic tabu search, which synchronously updates the states of all neurons, has been proposed. In this paper, the effect of saturated internal state values of the chaotic neurons on the solving performance of the quadratic assignment problems are evaluated through numerical simulations. As a result, the saturation of the internal state values does not degrade the solving performance of the system if we properly tune the network parameters.