医療保険者の利用する公的統計調査等7人口統計(その6)死亡率の2通りの年齢調整の方法とその発展的な活用(2): 健保組合1人当たり医療費と医師偏在指標における年齢調整の活用

摘要

医療保険者は、データに基づき保険者機能を発揮することが求められている。このため、保険者のデータ活用に資するよう、基礎から保健·医療保障·介護の統計をみていく。なお、長瀬恒蔵氏の「傷病統計論」(1935年、昭和10年発刊）からも示唆を得ていく。死亡率の2通りの年齢調整の方法は、直接法·間接法として、医療保険者が保険者機能を発揮するために用いる保健·医療·医療保険·介護保険の数多くの指標に発展的に活用されている。年齢調整の理解と活用に資するよう、その要点を簡便な記号と図解により確認する。次に、直接法·間接法の活用例として、2時点の健保組合の1人当たり医療費と、医療計画に用いられる医師偏在指標を観察する。医療保険者が医療提供体制に関与することは、医療法により義務付けられた重要な保険者機能の1つである。