参院選、与党で過半数を維持 注目される社会保障改革論議

摘要

第25回参議院選挙は7月21日の投開票の結果、自民.公明の与党が勝敗ラインとしていた改選定数124の過半数を超える71議席を確保した。これを受け、安倍晋三首相は9月に内閣改造•自民党役員人事に踏み切り、憲法改正や10月の消費税率10%への引き上げに備える態勢を整える方針だ。今後、年末の予算編成に向けて社会保障制度改革論議の行方も注目される。医療保険では後期高齢者の窓口負担の引き上げや現役並み所得者として3割負担の対象となる範囲の拡大が、介護保険でも2〜3割負担層の拡大ゃケアプラン作成の有料化などが争点に。年金制度では「所得代替率」について、将来にわたって50%を維持するとしているが、公表予定の「財政検証」の結果でそれが難しいとされれば、公的年金制度の持続的安定性が問われるなど、政府は臨時国会などで厳しい対応を迫られそうだ。