アルミ装飾品産業を支えた装飾アルマイト: 日本電化工業の技術と歴史秘話(その12)

摘要

オリンパスカメラのシャッター押し釦でグレイの電解着色処理をしていた得意先の板橋金属が高級オーディオのスピーカー部品を受注した。部品はピラーであった。ピラーとは柱を意味しスピーカーボックス単体に4本必要である。この仕事はオーディオメーカー指定のアルマイト事業者に委託されていたが、良品が25%と歩留まりが悪く、当社に何とかしてくれと持ち込まれたものである。不良品を見て原因はアルマイト以前の素材に欠陥があると判断した。素材からアルマイトまでの流れは次の通りである。