合流式下水道小排水区における晴天時下水の濃度と負荷量の時間変動特性評価

摘要

CSO汚濁対策として，流出負荷が相対的に大きい初期フラッシュ段階の汚濁負荷をまずrn削減することが効果的であると考えられる。一方で，水質項目によっては初期フラッシュ段階だrnけではなく，その以降の生活排水の排出特性に左右される段階での負荷量にも留意することも重rn要である。本研究では，晴天時下水の濃度と負荷量の時間変動特性を評価するため，合流式下水道rn上流部の小排水区において，晴天時下水の24時間連続採水調査を実施して，各水質項目の濃度とrn負荷量に関して相関分析，クラスタ分析及び因子分析の多変量統計解析を行った。その結果，起源rnおよび溶存態と懸濁態という存在形態毎に水質項目の排出負荷量パターンが異なり，その煩型化がrn可能であった。各水質項目は3つのグループに分けられ　グループ1には窒素項目(TN，DTN，rnNH_3－N)，塩化物イオン，電気伝導度，リン酸イオン及び健康関連指標細菌が属して主にトイレ排rn水(尿，便)の由来と推定され，グループ2にはLAS，DSBP及びDASlなど洗濯排水関連項目が，rnグループ3にはSS，COD，濁度などの総括的な汚濁物質及び有機固形物質関連項目が分けられた。rn従って，CSOのモニタリングや初期フラッシュ以降のCSO負荷量を評価する際には，栄養塩類やrn健康関連指標細菌などの流出負荷量は，SSやCODのような代表的な汚濁指標項目とは大きく異なrnりうることに十分留意すべきである。