水面制御装置と下水道管路自動洗浄装置(フラッシュゲート)の組み合わせによる合流改善対策技術

摘要

我国において、早くから下水道に取り組hできた都市では、汚水と雨水を同一の管路で速やかに排除する合流式下水道による整備が行われています。合流式下水道の整備区域では、雨天時の遮集管能力を越える雨水と汚水が混合した未処理下水が公共用水域に放流され、公共用水域に置ける生態系への影響、衛生学的安全に係わる影響、景観確保に係わる影響が懸念されています。現在、日本国内では合流式下水道改善対策として、①汚濁負荷の削減、②公衆衛生上の安全確保、③夾雑物の削減の3項目について事業を進めています。このうち③夾雑物の削減を目的とした技術として、水面制御装置は、動力を利用せず、維持管理性や経済性に優れた技術として開発され、日本国内で1,700ヵ所以上に設置されています。また、下水道管路自動洗浄装置(以下「フラッシュゲート」という)は、無電源で自動開閉する転倒式ゲートにより管路を自動洗浄する装置で、適切な流速が確保できない区間の管路に設置することで汚濁物を流下させる技術です。